バックアップ・復元

アプリの設定とデータをある時点の姿で保存しておき、誤った操作や完全削除のあとでも、その時点の状態へ戻せます。レコード 1 件の取り消しや削除の取り消しでは足りない、アプリ全体の復旧に使います。

アプリの定義・レコード・添付ファイルなどをまとめてスナップショットとして保存し、 必要なときに「別の新しいアプリ」または「元のアプリへの上書き」で復元できます。 CSV エクスポートでは戻せない添付ファイル・レコード番号・作成/更新者などのメタ情報も含めて戻します。 ただし、バックアップに含まれない設定・データがあり、すべてを完全に戻せることは保証されません(含まれないもの・復元の限界)。大事なデータはCSV での書き出しも併用してください。

ゴミ箱・変更履歴との違い

raxel にはデータを守る仕組みが 3 つあり、役割が異なります。

機能
変更履歴・ロールバック
対象
1 レコードのフィールド値の変更
主な用途
「このレコードを 1 つ前の状態に戻す」
機能
ゴミ箱
対象
削除したレコード / アプリ
主な用途
「うっかり削除したものを元に戻す」(無劣化)
機能
バックアップ・復元
対象
アプリ全体のスナップショット
主な用途
「ある時点のアプリの状態へ戻す / 完全削除の後に復旧する」

バックアップに含まれるもの

  • フォーム定義・フィールド・ビュー・権限などのアプリ設定
  • スケジュール起票のルール (復元時は必ず「停止」状態で入り、実行名義は復元を実行した人に差し替わります。実行履歴は引き継ぎません)
  • 残高設定(失効を記録するスケジュール起票のルールは含まれず、復元後に残高設定から自動で作り直されます。復元直後にすべてのグループを計算し直します)
  • 未登録チェック・期間ロック(手動で作成したもの)・レコードテンプレート・ メールテンプレート・このアプリ専用の休日カレンダー
  • レコード(レコード番号・作成/更新者・作成/更新日時を保持。ゴミ箱に入っているレコードも含まれ、復元するとゴミ箱に入った状態で戻ります)
  • 添付ファイルの実体(レコード・コメントの添付ファイルに加え、帳票の下敷きの PDF・帳票に貼った画像、メールテンプレートの本文の画像)
  • グラフの定期レポートの設定、カンバンで手で並べた順。定期レポートのこれまでの記録は、上書き復元のときだけ戻ります (新しいアプリとして復元した場合は、設定だけが戻り、記録は新しく取り直されます)
  • コメント(常に含まれます)
  • ワークフローの処理履歴(誰がいつ承認・却下したか、そのときのコメント。常に含まれます)
  • レコードの変更履歴・アプリ設定の変更履歴は任意(含めるかどうかを選択。アプリ設定の変更履歴は最新の 2,000 件まで)

処理履歴は、監査記録であると同時に担当者の決定にも使われます。 ステータスの担当者に「前の担当者」を指定している場合、その担当は処理履歴から決まるため、 履歴が失われると復元したレコードで担当者が決まらなくなります。このため 処理履歴は変更履歴と違って選択の対象ではなく、常に含まれます。 ただし別の契約へ復元する場合は、承認した本人が復元先に存在しないため その行は取り込まれません(取り込めなかった件数は復元レポートに表示されます)。

なお、API トークン・Webhook はセキュリティ上の理由から復元されません(新しいアプリとして復元した場合、API トークンは再発行、Webhook は再登録が必要です。上書き復元では、今の API トークン・Webhook が残ります)。公開フォーム・公開ビューは設定内容だけが復元され、 公開 URL は新しく発行され、パスワード保護は解除され、いずれも「無効」の状態で作成されます (内容を確認してから公開してください。詳細は後述)。

期間ロックは、手動で作成したロックと、このアプリのレコードをロックする連動の条件の設定が含まれます。過去の締めによるロックそのものは含まれないため、復元しても戻りません (締め済みのレコードを差し戻して締め直すと、再びロックされます)。ほかのアプリを締める側にする条件は、 そのアプリが契約内にあり、復元する人がそのアプリの管理者のときだけ戻ります(戻らなかったものは復元結果に表示されます)。休日カレンダーはこのアプリ専用に設定したものだけが対象で、全体の既定設定は含まれません (全体の既定は復元先の設定がそのまま使われます)。

バックアップに含まれないもの

次のものはバックアップに含まれません。特に上書き復元では、今のアプリから消えて戻らないものがあります。

  • データパイプラインの設定(上書き復元では今の設定がそのまま残り、手で直した項目を見分けるための記録はレコードと一緒に戻ります)、 メールのシーケンス、利用者ごとの設定(保存したフィルター・表示の設定・お気に入り)
  • 過去の締めによるロックの記録(手動の期間ロックと連動の条件の設定は含まれます)
  • API トークンの認証情報、Webhook の秘密情報・送り先の URL など、接続をそのまま再現するための情報(名前などの参考情報は保存されます。 新しいアプリとして復元した場合は再発行・再登録が必要です。上書き復元では、今の API トークン・Webhook がそのまま残ります)
  • 出力の履歴(控え)。上書き復元では、実行済みの出力の控えが無効になり、その控えからの再ダウンロード・取消ができなくなります。 必要な出力ファイルは、上書き復元の前にダウンロードしてください
  • バックアップを取った時点で既に削除されていた添付ファイル

復元の限界

バックアップからの復元は、バックアップを取った時点の状態をできる限り戻すための機能です。すべての設定・データを完全に戻せることを保証するものではありません。次のような場合は、一部が戻らないことがあります。

  • 権限の設定が指す利用者・グループ・組織が、復元する時点で削除されている(その指定は外れます)
  • ルックアップ・関連レコードの参照先のアプリが、復元する時点で削除されている(参照が切れます)
  • 作成から日数がたったバックアップ(サービスの更新により、一部のデータや設定を復元できない場合があります。下記の「保持期間と互換性」)
  • バックアップの作成中に添付ファイルをコピーできなかった(そのファイルは含まれません。手動・定期のバックアップは完了になりますが、 バックアップの一覧に「ファイル N 件が含まれていません」と表示されます。復元のときに戻せなかったファイルの数は、復元結果に表示されます)
  • バックアップを取っている最中にアプリの設定やレコードが変更された(その変更の一部が反映されないことがあります)

大事なデータの守り方

バックアップだけに頼らず、次を組み合わせることをおすすめします。

  • 大事なアプリには自動バックアップのスケジュールを設定し、残したい世代はロックして保護する
  • CSV / Excel の書き出しを定期的に行い、手元にも保存する (CSV 出力のテンプレートにスケジュールを設定すると、定期的に書き出せます)。CSV には添付ファイルとアプリの設定は含まれません
  • ときどき「新しいアプリとして復元」を試し、必要なデータが戻ることを確かめる(元のアプリは変わりません)
  • 解約の前に、必要なデータを書き出しておく(解約の後、一定期間の経過でデータは削除されます)。アプリのデータをまとめて持ち出すにはアプリのデータの書き出しを使います

システムの障害対策のバックアップとの違い

このページのバックアップは、お客様が画面から操作するアプリ単位の機能です。これとは別に、運営者は障害や災害への備えとして、 システム全体を毎日バックアップし、別の地域(大阪)にも複製しています。こちらはサービス全体を復旧するためのもので、お客様のご都合による特定のアプリ・契約の復元には使えません。誤って消した・変えたものを戻すには、このページのバックアップ・ゴミ箱・変更履歴をお使いください。

バックアップ画面へのアクセス

対象
アプリのバックアップ作成・復元
場所
アプリ設定 → 「バックアップ」タブ(アプリ管理者)
対象
削除アプリの復旧
場所
システム管理 → 「削除アプリ復元センター」(システム管理者)
対象
バックアップ使用容量の確認
場所
システム管理 → 「ディスク使用状況」

手動バックアップ

バックアップタブの「今すぐバックアップ」からいつでも作成できます。 作成はバックグラウンドで進行し、一覧にステータス(作成中 → 完了)が表示されます。 手動バックアップは作成から 90 日間保持され、期限を過ぎると自動的に削除されます(長期保存したいものはロックしてください)。

バックアップ作成ダイアログの例

バックアップを作成
バックアップ名(任意)
例: リリース前バックアップ

コメントは常に含まれます

  • バックアップ名は任意。未入力でも作成日時で識別できます
  • レコード変更履歴を含めるは、件数が多いとサイズ・作成時間が増えます
  • 契約の空き容量が不足する場合は、作成前に見積りで拒否されます

自動バックアップ(スケジュール)

バックアップタブの「自動バックアップを有効にする」で、定期的に自動作成できます。 スケジュールの変更は重要操作のため、保存時に再認証(sudo)を求められます。

自動バックアップ設定の例

自動バックアップ
項目
頻度
例
毎日 / 毎週
項目
実行曜日(毎週のみ)
例
月曜日
項目
実行時刻
例
02:00
項目
保持する世代数
例
7 世代
  • 頻度は「毎日」または「毎週」。毎週の場合は実行曜日を指定します
  • 保持する世代数を超えた古いバックアップは自動的に期限切れになり、容量から解放されます
  • 履歴を含めるかどうかは手動バックアップと同じオプションで指定できます
  • 「次回実行予定」「前回実行」で稼働状況を確認できます

アプリをゴミ箱に入れている間は自動バックアップは一時停止し、 ゴミ箱から戻すとスケジュールは自動的に再開します。

バックアップ一覧と管理

一覧では各バックアップのトリガー種別・ステータス・サイズ・有効期限・ロック状態を確認できます。

保持期間と互換性

種別
手動
保持期間
作成から 90 日(ロックすると無期限)
種別
定期
保持期間
スケジュールの「保持する世代数」による(日数の期限はありません)
種別
復元前
保持期間
作成から 30 日

作成から 90 日を過ぎたバックアップを復元するときは、確認画面を表示します。 古いバックアップは、サービスの機能追加・変更により、一部のデータや設定を復元できない場合があります。 作成からの日数にかかわらず、完全な復元は保証されません(復元の限界)。 90 日を過ぎたバックアップ(ロックで保持しているものなど)を復元しようとすると確認画面が表示され、了承した上で実行できます。

トリガー種別

種別
手動
意味
「今すぐバックアップ」で作成
種別
定期
意味
自動バックアップのスケジュールで作成
種別
復元前
意味
上書き復元の直前に自動作成(復元前の状態に戻すための保険)

ステータス

待機中 → 作成中 → 完了。失敗した場合は「失敗」、世代数超過で消えたものは「期限切れ」になります。

自動バックアップが失敗すると、アプリの管理者とシステム管理者に通知が届きます。失敗が続いている間は、同じアプリについて 7 日に 1 回届きます。 理由はアプリのバックアップの画面で確認できます。

ロック・削除

  • ロックしたバックアップは、保持期限(手動 90 日・復元前 30 日)や世代数超過による自動期限切れの対象外になります(重要なバックアップの保護)。 ただし、古いバックアップほど、サービスの更新により一部を復元できない場合があります(上記)
  • ロック中のバックアップは削除できません。先にロックを解除してください
  • 不要なバックアップは手動で削除できます(取り消し不可)

復元

バックアップ一覧の「復元」から、2 つのモードを選べます。

復元モードの選択

新規アプリとして復元

元のアプリはそのままに、別のアプリとして復元します。

上書き復元

このアプリのレコード・設定を、スナップショット時点の内容に置き換えます。

モード
新規アプリとして復元
挙動
バックアップ内容から新しいアプリを作成。元のアプリには影響しない
注意
安全。まず試したいときはこちら
モード
上書き復元
挙動
対象アプリのレコード・設定をスナップショット時点に置き換える
注意
破壊的操作のため再認証(sudo)が必要。実行直前に「復元前」バックアップを自動作成

上書き復元の直前には、そのアプリの状態を「復元前」バックアップとして自動で保存します(30 日間保持)。 結果に問題があれば、この「復元前」バックアップから再度復元を試すことができますが、バックアップに含まれない設定・データは戻りません。 また、復元処理が途中で失敗すると、一部のデータや設定が失われた状態になることがあります。 実行前の状態へ完全に戻せることは保証されません。

復元レポート

復元が完了すると、内容を示すレポートが表示されます。

復元件数

レコード・添付ファイル・コメント・レコード変更履歴の件数が表示されます。

要再設定(セキュリティ上、そのままの形では復元されない設定)

次の設定は意図的にそのままは復元されません。復元後に手動で再設定してください。

  • API トークン(新しいアプリとして復元した場合は再発行が必要です。上書き復元では今のものが残ります)
  • Webhook(新しいアプリとして復元した場合は再登録が必要です。上書き復元では今のものが残ります)
  • 公開フォーム / 公開ビュー(設定内容は復元されますが、公開 URL は新しく発行され、 パスワード保護は解除され、「無効」の状態で作成されます)

※ 上書き復元の場合、対象アプリにすでに公開フォーム / 公開ビュー / メールテンプレートが あるときはそれらをそのまま残します(配布済みの公開 URL や送信履歴を 巻き込んで壊さないため、スナップショット側の内容では上書きしません)。

警告

  • このシステムに存在しないユーザー / グループ / 組織への参照(権限設定など)は、件数とともに報告され、 自動的に無効化されます
  • 参照先アプリが見つからない(ルックアップ・関連レコード)場合は、影響レコード数とともに報告されます
  • 存在しないフィールドを参照していた公開フォーム / ビューがあれば報告されます
  • 復元したアプリの設定が循環参照になっている場合は、経路とともに報告されます(復元は止めません)。残高設定・起点つき集計は無効の状態で復元されるため、 「有効にすると循環参照になる設定があります」と報告されることがあります。有効にする前に設定を見直してください
  • スケジュール起票のルールの起票先アプリが 見つからない場合、そのルールは復元されず報告されます

※ ユーザーフィールドの値(担当者など)に削除済みユーザーが含まれていても、その値は 当時のまま忠実に保持されます(権限設定の参照のみが無効化対象です)。

削除アプリ復元センター

アプリを完全削除した後でも、バックアップが残っていれば 「システム管理 → 削除アプリ復元センター」から復旧できます。

削除アプリ復元センターの例

削除アプリ復元センター
案件管理定期 2026-05-30 02:001,204 件12.4 MB
経費申請手動 リリース前318 件3.1 MB
  • 復元センターは完全削除されたアプリ専用です(新規アプリとして復元します)
  • ゴミ箱に入っているだけ(まだ完全削除していない)のアプリは、復元センターではなくゴミ箱から「元に戻す」で無劣化に復旧してください
  • 不要になった削除アプリのバックアップは、復元センターから個別に削除できます

容量について

  • バックアップは契約全体のファイル使用容量に計上されます
  • 容量上限を超えそうな場合、バックアップ作成は事前の見積りで拒否されます
  • 復元(新規・上書き)でも必要容量が考慮されます
  • 「システム管理 → ディスク使用状況」で、バックアップ使用容量をアプリ別の内訳(削除済みアプリのバックアップには「削除済み」表示)で確認できます

世代数と容量の関係

各世代は独立した完全コピーです(世代間でのデータ共有・差分バックアップは行いません)。 そのため、保持世代数を増やすほど容量はほぼ比例して増えます。ただし「アプリ容量 × 世代数」 ちょうどではなく、内訳ごとに性質が異なります。

内容
レコード・変更履歴
保存方式
圧縮(gzip)して保存
世代を増やしたときの増え方
圧縮後サイズ × 世代数(元データより小さくなることが多い)
内容
添付ファイル
保存方式
世代ごとに実体を複製(無圧縮)
世代を増やしたときの増え方
実サイズ × 世代数(内容が同じでも世代ごとに複製されます)
  • レコード中心のアプリは、データが圧縮されるため、ライブの DB 使用容量 × 世代数よりかなり小さくなる傾向があります
  • 添付ファイルの多いアプリは、添付が世代ごとにそのまま複製されるため、 おおむね「添付容量 × 世代数」が容量の中心になります
  • 「レコード変更履歴を含める」を有効にすると、各世代のサイズはその分大きくなります
  • 保持世代数を超えた古い世代は自動的に期限切れ・削除され容量が解放されるため、 定常状態では「保持世代数ぶん」で頭打ちになります

ディスク使用状況のバックアップ内訳の例

バックアップ容量(アプリ別)
案件管理12.4 MB
経費申請削除済み3.1 MB

権限

  • アプリのバックアップ作成・復元・スケジュール設定・ロック・削除は、そのアプリの管理者
  • 上書き復元とスケジュール変更は、再認証(sudo)が必要
  • 削除アプリ復元センターの操作はシステム管理者

注意事項

  • 上書き復元は対象アプリの現在の内容を置き換える破壊的操作です。実行直前の自動バックアップ(トリガー「復元前」)が セーフティネットになります
  • 新しいアプリとして復元した場合、API トークンは再発行、Webhook は再登録してください (上書き復元では今のものが残ります)。公開フォーム・公開ビューは 設定だけが復元され、新しい URL で「無効」の状態になります(公開前に内容を確認してください)
  • 長期保管したいバックアップはロックして、世代数超過による自動削除から保護してください