シナリオメール

レコードの追加・編集・ステータス変更などをきっかけに、複数のメールを決まった順序・タイミングで自動送信する仕組みです。 受信者の反応(開封・クリック・フィールド値)で配信経路を分岐させることもできます。

「アプリ設定 → シナリオメール」から作成・管理します。シナリオで送信するメール本文は事前に「メールテンプレート」で作成しておく必要があります。

シナリオ一覧

シナリオメール+ 新しいシナリオ
新規申込フォロー有効
トリガー: レコード追加時 / ステップ: 4 / 受信者: 128
2026/04/15
見積未返答リマインド下書き
トリガー: ステータス変更時 / ステップ: 3
2026/04/14
キャンペーン配信(2026Q1)アーカイブ
トリガー: 手動 / ステップ: 2 / 受信者: 1,204
2026/02/01

ユースケース

  • オンボーディング: レコード追加直後に歓迎メール、3 日後に機能紹介、7 日後に個別サポート案内
  • 商談フォロー: 見積ステータスに変わってから 2 日後にリマインド、5 日後に失注確認
  • 開封分岐: 初回メールを開かなかった受信者だけに件名違いで再送
  • イベント案内: イベント日フィールドの 3 日前に確認メール、1 日前にリマインド、翌日にアンケート

新しいシナリオの作成

  1. 「+ 新しいシナリオ」で名前・説明・トリガーを指定
  2. 編集画面の「ステップ」タブでステップを 1 つずつ追加
  3. 各ステップの種別・実行タイミング・テンプレート等を設定
  4. 「保存」で下書きを保存。自動送信はまだ走らない
  5. 動作確認が終わったら「有効化」を押して稼働開始

トリガーの種類

シナリオを開始する「きっかけ」です。シナリオごとに 1 つ選びます。

トリガー
レコード追加時
説明
レコードが新規作成されたタイミングで、条件に一致するレコードをシナリオに登録します
トリガー
レコード編集時
説明
レコードが編集されるたびにトリガー判定。編集条件のフィルタで対象を絞り込めます
トリガー
ステータス変更時
説明
ワークフローのステータスが指定した遷移をしたときに開始。遷移元・遷移先を指定可能(どちらも省略可)
トリガー
手動
説明
API や「受信者」タブからの操作で明示的に登録します。キャンペーン配信などに使用
トリガー
Webhook
説明
有効化時に発行される URL に外部システムから POST することで登録します。CRM・自動化サービス(Zapier 等)との連携に

トリガー条件: フィールド値のフィルタ(AND/OR 切替可)を併せて指定できます。条件を満たすレコードだけが登録されます。

再登録の可否: 既に同じシナリオに登録されているレコードは、原則として 2 回目の登録を受け付けません。 完了・停止後に再登録したい場合は「同じレコードの再登録を許可する」を ON にしてください。

ステップ

シナリオの本体です。上から順に実行されます(分岐ステップのみジャンプ可)。1 シナリオに最大 50 ステップ。

ステップの種別

種別
メール送信
挙動
指定したテンプレートを現在のレコードに対して送信します。送信結果は通常の送信ログに記録されます
種別
条件分岐
挙動
条件を評価し、一致時と不一致時で次のステップを分けます。メールは送信しません

実行タイミング

各ステップが「いつ」動くかを指定します。

タイミング
前ステップから指定時間後
説明
前のステップが完了してから N 分 / 時 / 日後に実行
タイミング
日付フィールドから指定時間後
説明
レコードの日付 / 日時フィールドを基準に相対時刻で実行。イベント開催日の N 日前・N 日後など
タイミング
レコード編集を待つ
説明
レコードが編集されるまで待機。編集が発生するとこのステップが動きます
タイミング
ステータス変更を待つ
説明
指定したステータス遷移を待機。遷移元・遷移先を指定可能(どちらも省略可)
タイミング
前メールの開封を待つ
説明
直前の送信ステップで送ったメールが開封されるまで待機。タイムアウト時間も設定でき、期限内に開封されなければ不一致として扱われます
タイミング
前メールのクリックを待つ
説明
同上。メール本文のリンククリックが基準

日付フィールド基準の場合、過去日でも未来日でも指定できます。例えば「イベント日の 3 日前に送信」なら waitAmount: -3 日。

分岐ステップ

分岐条件を評価し、結果に応じて次のステップを切り替えます。

分岐条件
前メールを開封したか
判定内容
直前の送信ステップの開封日時が記録されていれば「一致」
分岐条件
前メールをクリックしたか
判定内容
同上、クリック日時が記録されていれば「一致」
分岐条件
フィールド値が一致するか
判定内容
レコードのフィールド値と指定値を演算子(=, ≠, 含む, > など)で比較
分岐条件
指定ステータスか
判定内容
ワークフローの現在ステータスが指定 ID と一致するか
分岐条件
指定作業者か
判定内容
ワークフローの現在の作業者が指定 ID と一致するか

「条件一致時の次ステップ」「条件不一致時の次ステップ」で次に進むステップ番号を指定します。 空欄なら「一致時: 次のステップにフォールスルー」「不一致時: シナリオ終了」が既定です。

Webhook トリガー

シナリオを 有効化 すると、そのシナリオ専用の Webhook URL が自動発行されます。 設定画面の「設定」タブに URL と呼び出しサンプルが表示されます。

呼び出し例:

POST リクエスト

POST /api/public/email-sequences/webhook/{secret}
Content-Type: application/json

{ "recordId": "<登録対象レコードの ID>" }
  • URL はトークン(32 バイトのランダム文字列)そのものが認証情報です。第三者に漏らさないよう管理してください
  • 漏洩した場合は設定画面の「URL を再発行」から rotate できます(旧 URL は即無効化)
  • recordId は当該シナリオが属するアプリのレコードのみ受け付けます。異なるアプリのレコード ID を渡すと 404 を返します
  • trigger conditions(フィールドフィルタ)も通常トリガーと同じく適用されます

送信時間帯の制限

シナリオの「設定」タブにある 送信時間帯 セクションで、 メール送信ステップの実行可能な時間帯を指定できます。時間帯外のステップは次の開始時刻まで自動で繰り延べられます。

  • トグルスイッチで有効化: セクション左上のスイッチを ON にするとフィールドが表示されます。 ON にした時点で「平日 9:00–18:00 Asia/Tokyo」の妥当な初期値が自動で入ります
  • プリセット: 「営業時間」「朝時間」「週末のみ」「24時間」などのプリセットから選ぶと、 時刻と曜日が一括で設定されます
  • 開始 / 終了時刻: 2 桁ずつの入力フィールド(HH と分 mm)に数字を打ち込むと次のフィールドに自動で移動します。 終了が開始より早い場合は「翌日への跨ぎ設定」として扱われます(例: 22:00–06:00)
  • タイムゾーン: 主要地域のラベル(「日本(東京)」「アメリカ東海岸」など)から選びます。 各選択肢にはそのタイムゾーンでの現在時刻と UTC オフセット(例 UTC+9)が表示されるので直感的に選べます。 お使いのデバイスのタイムゾーンは 📍 マークで一番上に表示されます
  • 曜日: 7 つのピルボタン(月〜日)をタップして選択・解除できます。 下の「すべて / 平日 / 週末 / クリア」ショートカットで一括切り替えも可能
  • 待機・分岐ステップ自体は制限を受けません。あくまで メール送信の瞬間 にのみ適用されます

手動実行の権限

手動トリガーのシナリオでは、「設定」タブで 手動実行の権限 を制限できます。

  • 誰でも可: アプリへの編集権限があれば誰でも受信者タブから登録できる(既定)
  • 指定したユーザーのみ: 許可リストに含まれるユーザー・グループ・組織・「全員」のいずれかに一致する場合のみ登録可能
  • アプリの管理権限(canManageApp)保持者は許可リストに関わらず常に操作可能です

有効化と編集ルール

シナリオは 下書き → 有効 → アーカイブ の 3 つの状態を遷移します。 受信中の配信結果が途中で変わらないよう、有効化後のシナリオとステップは編集できません(kMailer と同等の制約)。

状態
下書き
できること
ステップ・設定を自由に編集。まだ自動登録も自動送信も発生しない
状態
有効
できること
トリガーに合致したレコードが自動で登録され、ステップが順に実行される。編集不可
状態
アーカイブ
できること
新規の登録は停止。進行中の受信者は最後まで走り切る。削除可能

有効化済みのシナリオを修正したい場合は、「複製」ボタンから新しい下書きを作成してから編集し、 新版を有効化した後に旧版をアーカイブする運用を推奨します。

アーカイブ済みシナリオは「再有効化」で戻せます。再有効化時はテンプレートが公開状態か・参照が切れていないかを自動検証します。

受信者(エンロールメント)の状況確認

編集画面の「受信者」タブで、現在進行中・完了・停止した登録をレコード単位で確認できます。

状態
進行中
意味
シナリオを実行中。現在のステップ番号と次回実行時刻が表示される
状態
完了
意味
最後のステップまで到達し、正常終了
状態
停止
意味
手動停止・配信停止・レコード削除などにより途中で停止
状態
エラー
意味
試行回数上限に達したまま進行できなくなった状態。エラー内容が記録される

進行中の登録は、行の削除アイコンから個別に停止できます。停止された登録は再送されず、再登録も条件に従います。

配信停止との関係

  • 受信者が配信停止リンクからマーケティングメールを停止すると、そのレコードの進行中シナリオは自動的にすべて停止されます
  • 停止済み受信者に向けて送信ステップが走った場合は、通常の送信時と同様に配信停止リストでブロックされ、送信ログにその旨が記録されます
  • 業務通知(配信停止を許可しないテンプレート)は停止リストの影響を受けません

バウンス・サーキットブレーカーによる自動キャンセル

  • ハードバウンス / 苦情(spam report) が発生したレコードのシナリオは、以降のステップがすべて自動的に cancel されます。 届かないことが確定したアドレスに繰り返し送信してレピュテーションを落とすのを防ぐためです
  • ソフトバウンス(容量超過や一時的な障害)では cancel しません。一時的な問題の可能性があるためシナリオは継続します
  • 配信サーキットブレーカーが停止中 の間は、マーケティングカテゴリのステップが cancel されます。 取引カテゴリのステップ(注文確認など)はブレーカーに関係なく実行されます
  • cancel された登録は受信者タブで「停止」状態として表示され、lastErroremail_bounced:hard / email_bounced:complaint / circuit_breaker:... のように理由が記録されます。停止理由のトレースに使えます

レコード削除時の挙動

対象レコードが削除された場合、そのレコードに紐づく進行中のシナリオ登録はすべて自動停止されます(履歴は残ります)。

複製・アーカイブ・削除

操作
複製
効果
同じ設定の下書きシナリオを新規作成。名前の末尾に「(複製)」が付く
操作
アーカイブ
効果
新規の登録を止める。進行中の受信者は最後まで実行される
操作
再有効化
効果
アーカイブを有効に戻す。テンプレートが下書きに戻っている場合は失敗する
操作
削除
効果
下書きまたはアーカイブのシナリオのみ削除可能。有効シナリオは先にアーカイブが必要

ヒント

  • 有効化の前に、まず「手動」トリガーで作り、テスト用レコードを 1 件だけ登録して挙動を確認すると安全です
  • 開封・クリック待機にはタイムアウト(既定 7 日)を必ず設定しておくと、無反応の受信者がいつまでも滞留しません
  • 分岐条件「指定ステータスか」と「ステータス変更を待つ」実行タイミングを組み合わせると、ワークフロー状態を起点にした柔軟なフォローが実現できます
  • 受信者タブで エラー 状態の登録が多い場合は、対象テンプレートの公開状態・宛先フィールド・配信カテゴリを確認してください